ナトリウム濃度

本当に気をつけたい「自発的脱水」ということですが、そうなるとご存じの通り、塩分(ナトリウム)と糖分を含んだ水分補給が効率的ということになります。日本体育協会では、熱中症予防の水分補給として推奨しているのは、0.1~0.2%の食塩(ナトリウム:40~80mg/100ml )と糖質を含んでいる飲料です。
特に1時間以上にわたって運動をするような場合は、糖質を4~8%含んだものを摂取することがポイントです。手軽という事では、冷たいイオン飲料、経口補水液の利用が一番ですが、自分でも簡単につくれます。
用意するのは水1リットル、食塩ティースプーン半分の(2g)、角砂糖は好みに応じて数個です。これを溶かしてつくれます。長時間の運動をやり続けるなら、ナトリウム濃度をやや高くするようにします。
トライアスロンなど長時間かつ本格的な運動で熱けいれんがよく起こるのは、血液のナトリウム濃度が急激に低下するからです。
糖分を含んだ飲料が推奨されるには理由があります。それは腸管での水分吸収を促進する効果があるからです。主要な糖となるのはブドウ糖ですが、腸管内ではナトリウムが同時にあることで速やかに吸収され、それらに引っ張られて水分も吸収されるということです。熱中症は本当に危険ですから、こうした知識は是非とも知っておいてください。